Adobe Fontsから提供されている「Sweet Sans Pro」。幅広のデザインが特徴的です。「The engraver’s sans serif」をもとに、現代のフォントとしてMVB Fontsの「Mark van Bronkhorst」さんによってデザインされています。18種類のファミリーで構成されウエイトは9種類もあります。文字サイズを小さくしても可読性がおちにくいので海外のWEBサイトのナビゲーションにも使用されている書体です。
「The engraver’s sans serif」は、1900年代の初期の最も広く使用されていた書体のひとつです。このシンプルな形態の書体は、小さな文字サイズでも読みやすいという可読性を実現していました。昔の彫刻師(銅版、木版)が使っていたレタリングのマスタープレートをベースに書体を制作されています。
当時は製図機器の写図器(Pantograph)を使い、書体の「マスタープレート」から手作業で銅や鉄のプレートに文字を写しとってから彫っていました。この鍛錬の必要なテクニックは今日ではめったにみることのない技法となっており、現在は写真技術を使ってプレートに移すようになっています。この当時の様々なマスタープレートを参考に「Mark van Bronkhor」さんが制作した「Sweet Sans Pro」は、この世からなくなってしまった職人の技能の精神に対する称賛の気持ちそのものです。
「Sweet Sans Pro」は「Burin Sans」や「Sackers Gothic」のようなスタイルをもとにつくられたフォントであり、デザイナーが求めるような汎用性・使いやすさと、可能な限りのウエイトを制作しています。
「Small Caps」も制作されており、Adobe Fontsからは「Sweet Sans Small Caps」が提供されていませんが、「MVB Fonts」サイトで購入できます。
書体デザイナーの Mark van Bronkhorst は、1991年にサンフランシスコで「MVB Fonts」を設立。カリフォルニア州バークレーとグラスバレーのスタジオでデジタルタイプの開発を続けています。また、American Type Founders Collection のディレクターでもあります。長年にわたり、バンクオブアメリカ、コムキャスト、ディズニー、ITC、NBC、ワーナーブラザースなどのクライアント向けに注文書体を開発してきました。
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